20時半だ。あと2時間経っても22時半だ。それなりに寝られるだろう。ついさっき牛丼屋で夕飯も食べた。
ネクタイを求めて100円ショップに行ったが、ほとんど種類がなく、1本しか買えなかった。行くたびに種類が減っていく。大事に使えということだろうか。あとウイスキー用のショットグラスを買った。
牛皿定食を食べながら、おれは一生モテないのではないのだろうかと思った。たとえパリで婚活しても誰とも一緒になれないかもしれない。それならそれでいいやと思った。いない人など願ってもしょうがない。連れがいないのならひとり平然と生きるのみだ。
今年の冬は家のなかにテントでもはろうと思った。冬のアパートは身にしみる寒さだ。去年は年末までアルミの毛布をかぶって過ごしたあと、暖房をつけるようにした。今年はテントにこもって冬を越したいと思う。冬は精神的に豊かにならなければだめだ。
まだ秋だ。フランスの地図でも眺めて夢想するのがよいだろう。現実が甘くなる瞬間もいつか来るだろう。