LIVEPOEMS Part 3より

自分詩20151213-3

他人がやらないこと
自分がやらないこと
それは
もう一度失敗すること

なぜなら
かつて一度同じ場所で痛い目を
見ているから
もう一度同じ場所で痛い目を
見ようとは
ゆめにも思わない
というわけだ

自分はばかにするだろう
他人はばかにするだろう
太陽は鼻で笑うだろう

それでも
それでも
それでも

自分詩20151214

未来があまり好きではないだろう
未来はいつも創作だ
未来は産まれるのか産まれないのか

よく見ると未来はまだ来ていない
ひょっとすると永遠に来ないのかもしれない

今産まれてくるものは何なのだろう
明日産まれてくるものは何なのだろう

未来は永遠に来ないのかもしれない
自分に未来が来てほしいと思ったら
自分が未来を産むか
自分が未来として産まれるかだ

自分詩20160105

あなたウソついてるでしょ
と言われても
かすり傷ひとつつかない人
そういう人になら
身を任せてもいいかもしれない

LIVEPOEMS Part 2より

秋がきた

秋がきた
秋はぼくの好きな季節だ
しかしほんとうに秋がきてみると
ぼくはほんとうに秋が好きだったのだろうか
と思う
しかし自信をもって言おう
秋はぼくの好きな季節だ
この秋がどのようになってしまっても
秋はぼくの好きな季節だ

かかってこい世界の一部よ

ちいさなものは
つまさきで
そそそとよけて
つねに
おおきなものにたいして
ちがうよ
ちがうよ
といいつづけること
それがぼくのストーリーだ

想像

今やっていること
今起きていること
以外は
すべて想像のなかにある
そして
今やっていること
今起きていることも
想像の子宮のなかで
息づいているのだとしたら

LIVEPOEMS Part 1より

いつでも詩人

紙もペンも
スマホもいらない

情報

情報はどこにもありませんでした
ネット上にも
本の中にも
街の中にも
友だちとの会話の中にも

ぼくは目がいたくなって
泣きました
情報はすでに燃えつきて
いたのでした

暇を楽しむ方法

もしあなたが今
暇だとかんじているのなら
その暇はうすめずに楽しむとよい

うそをついて本当のことを言え

うそをついて生き延びる
本当のことを言って死ぬ
自分にうそをついて周りには
本当のことを言う
周りにはうそをついて
自分には本当のことを言う
全ていけない
どれでもよい

(再掲)Second Life

Second Life

2017年12月
Kazuo Portalに発表
ブログkazuopoems Second Lifeに掲載していた詩にて構成

目次

  1. 継続
  2. いつ発つか
  3. 自分で作品をつくるとき
  4. ハッピーハッピーアンハッピー
  5. トレンド
  6. これからフロに
  7. いちにちはじまる
  8. なぜわたしはここに
  9. あなたにいいたいいわれたい
  10. 恵まれているかどうかなんて
  11. にげるんだてぶらで
  12. 窓の外をみつめ続けて
  13. 今日はめでたい日だろうか
  14. 自己紹介やなこった
  15. いちにちおわれ
  16. 新宿駅のどまんなか
  17. ぼくは何者
  18. ネカフェのこと
  19. 赤ん坊が

継続

おかねにならないから
役に立ちそうにないから
ときみはいうが
いきることは
おかねにも
役にも
立たないんじゃないか
継続
自分の流れ
自分の停滞
を感じるがいい

いつ発つか

いつ発つんだい?

ほんとはいつでもいいんだよ
いつまでとかじゃない
自分の感覚できめなさい
なにかを
はじめていい
やめていい
きょうを
すごしていい
あすを
むかえていい
きもちを
くさらせるな

自分で作品をつくるとき

わたしは
他人の作品にすがる
必要がなくなる
わたしもひとりの
人間であるような気がして
そしてわたしは
わたしを他人と比べなくなる

ハッピーハッピーアンハッピー

しあわせになるには
これが必要
というのはあなたの思い込み
ふしあわせになるには
あれがいつもセット
というのはあなたの思い込み

りゆうもなく
ふと
しあわせになるの
りゆうもなく
きづいたら
ふしあわせになっているの

トレンド

毎日
楽しく過ごそうぜ
の風が遠くからふきつける

わるくない
むしろただしい

それでも
その風にのらないぼくは
なんなのだろう

どこまでも
ひとのいうことを
ききたくないのだろうか

これからフロに

はいるのだよ
ながせながせ
ひたれひたれ

それから
でかけるのだよ
つとめにいくのだよ

だから
そのまえに
はいるのだよ

いちにちはじまる

いちにちはじまる
おわりのないいちにち
いちにちがおわるとき
ぼくはくやしい気持ちになる
おわったのか
ほんとうにおわったのか
ぼくのいちにちは
いちにちはじまる
どのいちにちなのかもわからないままに

なぜわたしはここに

いるのだろう

わたしは漫画喫茶にいる
実家近くの

たぶん
暇をつぶしているのだろう

たぶん
わたしの気持ちは閉ざされているのだろう

わたしはわたしの希望について
わたしのことばでかたりたい
でもいまのわたしはわたし自身を
軽く笑うことしかできない
まるで自信のない芸人のように

なんだかとてもかなしい
なくのにもだれかの許可が
いるのだろうか
ないているところを
だれかにみられなければ
ならないのだろうか

わたしはわたしを
おいこんでいるらしい
わたしは否定する
そんなことはない
でもひょっとしたら
だれかのたすけを
もとめているのかもしれない
わたしは
たすけをもとめるのが
へたすぎて
あげる必要のないベンチプレスを
あげているのかもしれない

わたしはわたしをおそれる
わたしはあなたをおそれる

必要なものは
必要なものは
いや
これ以上必要なものはない

ま、いいんじゃない、それで
そのように自分でいうことが
できたらそれでいい

ま、いいんじゃない、それで
そのようにあなたがいってくれたら
それでいい

あなたにいいたいいわれたい

窓をあけたのは
身投げをするためじゃない
窓ってあけてもいいよねと
青空に確認するためさ
外の空気をすうためさ
外の空気をすいながら
おんがくをきくためさ

あなたにいいたい
いわれたい

あなたのことを信じています
だからわたしを裏切っていいんです

恵まれているかどうかなんて

自分できめたらいいじゃないか
ほかのひとがくりかえし
あなたは恵まれているのよ
といっても
自分でそうだと思わなかったら
そうじゃないんだ

恵まれているかどうかが
ほんとうの問題じゃあない
恵まれているからと
それだけをただ信じて
現状をただただ看過してしまう
そんな態度はとりたくないのさ

にげるんだてぶらで

ああもう
たくさんだ
と思うとき
なみだがあふれて
しまってなんにも
かんがえられないとき
これまでの荷物は
もう気にしなくていい
てぶらでいい
てぶらでいいんだ
ここではないどこかが
ぜいたくだって?
そんなことはないよ
過去を延長し続けること
だってりっぱなぜいたくだよ
ここにいてもいい
でもここにいなくてもいいんだ
きみにはわるいねと思ってもいいし
思わなくってもいいんだ

窓の外をみつめ続けて

田舎の駅
古い車両のローカル線
これから海が見れるんだ

売店はなかった
おなかはペコペコさ
朝から電車に乗っているからね

イヤフォンも
ペーパーバックもあるよ
もちろんスマホも
だけどほとんどなにもしていない
考えていることもあまりないんだ

オンでもオフでもない
生産的でも非生産的でもない

おかねをはらって
座っているだけ?
そうかもしれない
でもさ
いつも見落としているもの
なんていくらでもあるんじゃないか

今日はめでたい日だろうか

たぶん
いや、そう願ってはいる

だが
わたしの調子はよくない
誰のせいでもない
わたしは雨の日が多いのだ

特別
救いもない
救いなど求めてはいない
静かに考える時間があればいい
そしてわたしはなにを考えている
わけでもない

しにたいと思っているのか
と問われたら
いいや
べつに
と答える
そして心では叫んでみるのだ
いきてたまるか
いきてたまるか
コンチキショー

自己紹介やなこった

いよいよ
何者でもなくなっていた
まえから
何者でもない
のだけれど
何者かになろうとしている
自分はいたのかもしれない
だけど今
世の中に煮溶けたわけでもなく
何者かが集まるなんか別の世界に
入り込んだわけでもなく
ぼくはすこし困った顔をした
だれもこのような感覚を
教えてはくれなかったのだ

いちにちおわれ

くるならこいよ
ネクストデイ

おれはすこし
荒れた気持ちになっている
かもしれない
荒れた気持ちになっている
かもしれないと思えるくらいには
穏やかな気持ちになっている

しにたいなんてぼやいてちゃあ
いけないぜ
もうしんだことにしてしゃあしゃあ
といきてしまおうじゃないか

新宿駅のどまんなか

で電車を待っている
なぜぼくはこのお馴染みの
駅にいるのだろう
たまたま出張だったからだが
ほんとうにそれだけかな

ぼくはやや高めのランチと
ランチよりやや安い
ペーパバックにおかねを
払ってしまったために
呑み歩くおかねを持っていない

だからぼくはこの
ちょうどいい夕刻に
プラットホームに立って
電車を待っている

昼にあったことはすでに
忘れつつある
ぼくはこのお馴染みの駅で
電車を待つことができてうれしい

ぼくは何者

ぼくをたとえば会社員だと
いうことは
ぼくが人間であるというのと
同じくらいに意味のうすいことだ

ぼくはたぶん作家ではないだろう
ものを書いておかねをもらったことはない

ぼくは自転車が好きだが
最近はたいして乗っていない
自転車乗りを名乗るのは気がひける

ぼくはたばこが好きだが
いちいちひとにアピールする
ことではないだろう

ぼくは酒呑みだが
ぼくはぼくのペースでしか
呑むことができない
あなたの横にぼくがいても
酒を注いだりしないでほしい

ぼくは以前よりクルマに
乗るようになったが
ただクルマに乗っているだけだ

ぼくはあなたにぼくの肩書きを
教えようとは思わない
カッコのいい肩書きなんて
持っていないのである
ぼくは肩書きをつけられると
不安になってしまうから
ぼくはぼくにたいして
肩書きでアピールしようとは
思わない
けど肩書きがないのはこれまた
不安だからついつい自分に
きいてしまう

ぼくは答える
ぼくはぼくのあこがれている
以外の何者かだ

ネカフェのこと

ぼくは1週間ぶりにたばこに
火をつけ
そしてブースのパソコンから
丼を頼んだ

ぼくはパソコンはあまり見ずに
たばこの煙をながめていた

丼をたべてから
ブログを更新しようと試みたが
かなわず
ぼくは18禁動画をストリームした

翌朝ぼくはまるでいつものように
すこし水を口にふくんだあとに
台所で腕立てをした

赤ん坊が

赤ん坊がしにたいなどとぼやくものかちからづよく起て二十六のぼく

(再掲)沈黙の宇宙

沈黙の宇宙

2017年1月
手書きにて3部作成
Facebookでも公開


クリスマスがことしもやってくる

この世で
もらうものは
すべてすでに
もらった
と思うのです
そうすれば
不安になることも
ないのです

幸福のハードル

感じられなければ
しあわせじゃない
なんて心細いじゃないか
生きているということが
しあわせさ

企業文化につけるクスリ

出された料理に
文句を言うことは
おいしい料理に近づくための
近道ではない

大いなる反抗

いやなこと、いやなことには
はやく直面してしまおう
そのときわたしのささやかな反抗は
大いなる反抗となって現れる
大いなる反抗は
なにも反抗のためだけに在るのではない

ザッツライト、ザッツロング

わたしを
まちがった方向にみちびいてくれる
ただしいなにかが好き
わたしを
ただしい方向にみちびいてくれる
まちがったなにかが好き

ひとの言葉らがあまたの拳となって

ひとの言葉らが
あまたの拳となって
ぼくのほおを撃つ
ぼくの言葉は力を持たず
ぼくはぼくを撃ったひとたちを
撃ち返すことはできなかった

ぼくはとても悔しかった
何も言いたいと思わなかった

アンチセベリティ

ぼくは
シビアさというものに
対しては
どこまでもシビアでありたいと思う

ながいながいぎょうれつ

しぬためのながいぎょーれつ
いきるためのながいぎょーれつ

ぼくも並んだことがある
どっちにもだ
ぼくは途中でやめてしまう
だからいつも最後尾から並びなおす

せいとし抜きの人生
一体どんな人生なんだ
先頭の人の顔はぼくには見えない
先頭の人の声はぼくには届かない
せいとしせいとし
このぎょーれつはたぶん
間違いだ

マッチをもらう

マッチをもらう
健康に気をつけての
ひとこととともに

ありがたい
マッチも
気づかいも

カッコイイ

自分がものすごくつかれているのだとしても
ひとにむかって
おまえもおれと同じくらいつかれてこい
とはぐっとこらえて言わないひと
そういうひとがカッコイイんだと思う

満足よ幸福よ青空よ

人生や生活の目的は
じつはないの
なんていうとむなしくなるから
今は自分の満足とか幸福と
いうことになっているんだろう
だけど
自分の満足や幸福について
考えても
やはりむなしいのだとしたら
なんだか今日はむなしい

給料日

昨日は給料日だった
しかしぼくは
給料を受け取りたくないと
思った
給料が出るのは
ぼくが働いたからである
もしぼくが働いていなかったら
給料は出なかった

ぼくは給料のために
働いているわけでは
別になかった
今月は給料は要りませんと
言おうかと思った

さりとて
ぼくその仕事を
愛しているわけではなかった
仕事を続けていいのだろうか
と思った

ぼくは会社に行って
給料を受け取った
もらえるものはもらっておけと
いう父の言葉を思い出して

しかし本当は
もらえるものを
すべてもらっていてはいけない