忘恋

わたしは
すきなひとを
忘れることに
思い至った
思いだせば
またすきになってしまうだろうし
思いだせば
かかわらずにはいられないだろう
好意とはナイフのようなものであり
もはやわたしの好意は
あのひとにとってみれば
ナイフでしかありえない
わたしは
すきなひとを
忘れることに
思い至った
わたしは
わたしの好意が
花となることをねがう

逆行

好かれようとするから
ばかなことをして
恥をかくのだ
真剣に嫌われる努力でも
したらいいのだ

関わろうとするのをやめ
関わらないようにすることに
心を向けなければならない