思い出

思い出が
あつい血のように
あふれだしてきて
こげつく

ぼくはこころに
包帯を巻き足す

思い出をまえに
なすすべもなく
ぼくはちぢこまっている

きずついた思い出と
きずつけた思い出

ひとの思い出はわからない
わかってもわからなくても
苦しみは増える
勝手な苦しみである

ぼくはこころに
包帯を巻き足す
そこにこころがあると
まだ思っていて

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