—なんですか、天と契約作家というのは?
—ええ、つまり、作家ということなんですが、ほら、ぼく、原稿を書いておかねをもらったことはほとんどない。
—はぁ。つまり、趣味ということですか。
—まぁ、そうも言えるのかもしれないね。うーん、作家として(もしそんな前提が通用するのならば)、ぼくはどこかに雇われているわけではないし、どこか業者から執筆依頼が来ているわけでもない。
—プロではないと?
—世間的にはプロではない。なんの依頼もないから。
—天と契約とは、どういった意味合いになりますか?
—契約というのは、契約社員からとっています。期限付きという意味で使っています。
—契約作家とは期限付きの作家のことだと。
—そういうことです。
—天に任期を握られている、という見方でよろしいですか。
—まさにその通りです。天がぼくの作家としての生命を決めるのです。