日光へ行こうⅡ

ぼくは再び日光へ向かった。2日前のことである。今度は輪行袋も持たず、いつものトレーニングと同じ格好・荷物で行った。全て自走の計画で、トラブル時以外逃げ道はない。

4時半に出発。サイクリングロードは早朝散歩をする方々で賑わっていることがわかったので、空いている車道で桐生へ。6時半過ぎに大間々のコンビニにたどり着く。今回は水沼から国道122号線を逸れ、県道62号線で沼田方面へ向かう。赤城山の裾野を東から北へ抜けていく感じになる。直線的な上りが容赦なく続く。道は整備されているが、休憩できるポイントはほとんどなく、山の中を奥へ奥へと入っていく。

長いトンネルに突入。フロントライトの電池が少なくなっているようだ。次のコンビニで電池を買わなくては。トンネルを抜けると、また上りが始まり、足にくる。ふつうに峠道となる。なかなか頂上に着かない。沼田市に入って頂上通過。今度はぐんぐん下る。

せっかく標高をかせいだのになーと思っていると、根利川沿いに道は進み、薗原ダムに着いた。このあたりからぼくの補給は切れ、暑いなか気合いだけで進んだ。しばらくして沼田から来る国道120号線と合流。老神温泉を通過。

コンビニを発見したので避難。9時を回ったところ。2度目の朝食を摂る。飲み物もペット2本購入。ライトの電池も入れる。金精峠まで40キロとスマホでは出た。

気合いを入れて再出発。ゆっくり標高をかせぐ。バイクは多いが自転車は見ない。まだ傾斜がそれほどでもないので、ペースは早め。尾瀬方面への分岐点をスルーし、いよいよ丸沼高原を目指す。

とうもろこしの直売所を見かけなくなると、いよいよ本格的な上りとなった。本当に今日は上りばかりだ。インナーローからギヤを落とせない。日照りはまぶしいが、風は涼しく、湿気も我慢できる範囲。なんとなくジロでも走っている気分になり、悩みも少なく高みを目指した。

丸沼高原のドライブインで休憩。峠まで12キロ。時刻は11時10分。お茶を買う。スキー場のあるところまで人力で来るなんて、ちょっとどうかしている。そしてまだ上るとは。。

いよいよ高原の雰囲気濃厚で、空気は薄く、空が近い。涼しい。峠は近い。そう思いつつペダルを回す。写真くらい撮っておけばといつも思う。でもいつも撮らずじまいだ。

丸沼を通過後、しばらくして菅沼が視界に入る。かなりいい景色に違いないが、感覚が麻痺しているため、足を止めずそのまま金精峠へ最後の上りに挑んだ。ラスト2キロ。

前回は気になってはいたけど、来れなかった金精峠。これを越えられれば未練はない。日光側から下ってくるサイクリストをちらほら見かけた。彼らは上って日光だが、ぼくは下って日光へ行くのだ。

ついに金精峠のトンネルに着いた。感無量。トンネルを抜けると奥日光だ。ぼくは「セイヤっ」と勝利宣言をした。下りに入る。地面に吸い寄せられるようにスピードが上がる。奥日光を過ぎ、そのまま戦場ヶ原へ。

12時半。ぼくは戦場ヶ原の食堂でカレーを食べ、アイスコーヒーを吞んだ。

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