「今日もクリエイティブなことがなにひとつできやしない」
「クリエイティブな行為とはどのような行為か」
昨日は早朝から自転車にまたがり、日光へ行った。日光に行きたいと思っていたから。それは小学生時代の修学旅行の美化された思い出を掘り起こしたいという思いからだったのかもしれないが、本当のところはよくわからない。
渡良瀬川沿いに隣町の桐生まで走り、大間々から上り始めた。渡良瀬川沿いの旧道を行く。川は朝日のなかでもやが立っており、いい雰囲気だった。わりといいペースで草木ダムに着いた。背負ってきたリュックが背中で暴れ、うっとうしい。
国道122号線は上り基調。足をあまり使わないようにしながらゆっくり標高をあげる。足尾を過ぎる。しばらく行くとコンビニを発見。コンビニなんてないと思っていたから吸い寄せられた。おにぎりとお茶を買い、休憩する。時計を見るとなんとまだ9時10分。家を出たのが4時30分だから、4時間半は走っているわけだが、ちょっと意外だった。
再出発し、細尾トンネルを目指す。トンネルは3キロくらいあり、満足に歩道もないのでヒヤヒヤする。下り基調なのが救いだった。まぁまぁのスピードは出る。トンネルを抜けてさらに下っていくと国道120号線にぶつかり、左折。いろは坂へ向かう。
第二いろは坂にさしかかる。初のいろは坂。どんなものだろうか。二車線あるのでそれなりに走りやすい。途中フル装備のマウンテンバイクに乗った白人女性から「ガンバッテ」と励まされ、俄然ぼくの気持ちはまっすぐとなり、この由緒ある上りに挑み始めた。
ボトルの水も切れたが、ノンストップで快走し、明智平をスルーして中禅寺湖に着いた。湖畔のお店でお昼休憩とする。11時を過ぎたところ。岸に打ち寄せる波の音ばかり聞いていた。
輪行袋を持って来ていたから、もう帰ろうかと思っていたが、店主のおじさんから、「まだ来たばっかりじゃない。戦場ヶ原でも行って来たら?」と言われ、戦場ヶ原ってなんなんだと思いつつまた走り始めた。
中禅寺湖から更に道は上っていく。足もきつくなってきた。戦場ヶ原手前の売店でパンを購入。戦場ヶ原の観光方法も知らないぼくは、そのまま戦場ヶ原をスルーし、奥日光で池を見ながらぼけーっとしていた。「今日はもう帰ろう」と思った。
13時を過ぎた。道を上ってくるサイクリストも見かけつつ、ぼくは下り始めた。華厳の滝は寄らなかった。もう小学生の思い出などどうでもよかった。ぼくはクルマと一緒にいろは坂を下り、そのままペダルを踏み回し続けて今市まで走り、東武線の下今市駅で自転車を袋に押し込んだ。
電車はしばらく待つと来た。電車はすごいなーなどと思いながら、乗客もまばらだったので、ついぼくはウトウトした。