さざなみのむこうから
ほろりほろりと
ぼくの亡霊の弾く
ギターの音
ぼくはぼくがきみのことが
好きであるということを
信じようとしました
きみがぼくのことを
好きだとは
信じようとしなかったのに
ぼくは次第に
ぼくのことを信じることが
きつくなりました
ええ
だってぼくはきみのことを
どこまでも信じるわけには
いかなかったからです
はじまったときには
おわっているのです
たのしみというものは
ぼくはきみのことを
あまり考えなくなってから
きみと同じかそれ以上にうつくしい
景色にいくたびも出会いました