たとえひとをすきになったのだとしても
そのすきがどうにもならないことをしっているなら
あえてなにもしないというのもまた
いつわりのない表現ではなかろうか
ある人間
ある人間とは
そのひとがはなす
そのひとの
そのひとについての
ものがたり
理想
目の前の果実より
遠くの塵をめざして
いきてゆきたい
はててゆきたい
おとな
じぶんが
にんげんではないことを
知りつつも
にんげんのふりをする人間
それが
大人です
滅茶
現実がmessでなかったら
あえて詩などかくだろうか
こころにうごめくものが
なにもなかったなら
あえてかきつけることもないのだ
そうおもって
かけどかけども
そこにあるのは
じぶんのぬけがら
男の人生
男の人生において
ちいさきこころは
恋愛とたたかいの間を
無限に往復する
もはや
永遠をかたがわりしてくれる
恋人や
殿様は
いないので
ちいさきこころは
ながれにながれ
なんども
フェイクの永遠をつかまされ
そのたびに
旅を仕切り直さざるをえない
Not Last Forever
永遠にはつづかないものは
ひとのうつくしさではなく
そのひとをおもう
わたしの気持ちである
恋愛相談
こたえはひとつだ
すきになるのをやめたらいい
だれかがおまえをすきになるまで
すきになるのをやめたらいい
そのような
そのように
いきていくことは
可能ではあるけれど
そのように
いきていたなら
いきている感じが
しないのなら
結局
そのように
いきていくことは
できないということ
絶望
幸せが
そこらへんに
ころがっているものか
そこらへんに
ころがっているのは
絶望だ!
わたしはたくさんの
絶望をひろったが
どれもなかみは
から
だった
すでにみんな
絶望を呑んで
すてたのだ