わたしは
すきなひとを
忘れることに
思い至った
思いだせば
またすきになってしまうだろうし
思いだせば
かかわらずにはいられないだろう
好意とはナイフのようなものであり
もはやわたしの好意は
あのひとにとってみれば
ナイフでしかありえない
わたしは
すきなひとを
忘れることに
思い至った
わたしは
わたしの好意が
花となることをねがう
修行
なにかを変えるために
心と体を鍛えつづけてきたが
本当は
起こってしまったなにかを
受け入れる力のほうが
大事なのかもしれない
地に落ちて罪を知る
あなたに会えなくなってから
生きた心地もしないが
あなたに会っていたころ
生きた心地のしていた自分は
ただ自分が死んでいることに
気づいてなかっただけかもしれない
逆行
好かれようとするから
ばかなことをして
恥をかくのだ
真剣に嫌われる努力でも
したらいいのだ
関わろうとするのをやめ
関わらないようにすることに
心を向けなければならない