頭の中は
とっても自由だから
おれはもう死にたいと思いながら
生きてしまっている
手で挽いたコーヒー
今日唯一私の手の入ったもの
埋もれていく詩
酒のほそい瓶
私が死ぬべき
明確な理由などない
ああ嫌だ
おれはもう死にたい
二十七にもなって
学のひとつも成りはしない
ああ嫌だ
おれはもう死にたい
ひとりの女とも付き合ったことがない
ああ嫌だ
おれはもう死にたい
自由とは与えられた自由のことか
そこに私の手は入っているのか
ああ嫌だ
おれはもう死にたい
散らかった勉強机で
食事らしくもない食事をとる
酒を呑む
おれはもう死にたい
毎日ギターを弾いてる
うまくはならない
おまえをだますほどには
うまくならない
おれはもう死にたい
存在しているだけでも
エネルギーが要る
ああ嫌だ
おれは泣きわめきたい
生きるなんて最低だと
泣きわめきたい
何がそんなにもよくないのと
まじめな顔できいてくれるな
何がそんなにもグッドなのだ
考えなければならないような
グッドとは何だ
おれが死んでも何も起きない
死ぬのがもし悔しいのだとしたら
それは何も起きないからだ
生きていて何になる
ビッグになれない
目立たぬ仕事に従事し
狭い世界で一生を終える
生きていて何になる
何も追いかける気にならない
追いかけるだけ
無駄だと思う
何が私の義務なのか
私が私の義務だと認めるもの?
私は私についての最終判断を
下せない
私はついに私になれない
ああ嫌だ
おれはもう死にたい